No33・戯曲「トリガー」を声に出して読んでみる これからの高齢者社会について考えてみる

誰にでももれなく付いてくる、いや付いている認知症罹患(りかん)への恐れ、出来れば「なりたくないし、その世話も遠慮したい」その上「あまり、それについて考えたくない」などと、あさはかに考えてしまいがちです。

今後必ず本格化してくる高齢化社会は、今後を生きる私たちにとっては「生き死に」に近いテーマと考えられます。しかしここでは、そこはさておき「おんぱくのプログラム」としてのレポートとします(させてください、しかもさらっとです)。

会場は、昨年藤枝の白子商店街に立ち上げられた「白子ノ劇場」(芸術監督・山田裕幸さん)です。

13年前の山田さん自身の作は、当時より現実味が増し社会的広がり、その重きを感じざるを得ない現在になって来ていると思われます。その脚本の或るシーンを原料として作られた作品(プログラム)です。

 

このプログラムは二本立てで

1・役者では無い参加者の方が、戯曲「トリガー」の或るシーンの台詞(せりふ)を「声をだして読む」

「ト書き」は役者さんが語る、それと進行(説明、解説)は作者(監督)の山田さんが解りやすく、親切に進めで盛り上げる。

2・同じシーンを舞台で役者さんが演じ、それを参加者が観賞する

実は3本目が有って、2本立てを経験された参加者の方の「普通では得られない想い」を進行の山田さん含めて果実として共有し合います。

 

開幕前の「白子ノ劇場」

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劇場は商店の2階、登るとそこではプログラム会場の準備中、昭和色もムンムンしていました。

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「おんぱく劇場」自慢の役者さん(当然、皆さん台詞も上手です)と

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「ト書き」担当の役者さんと山田監督です。

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声を出して台詞を読む「本読み」の幕が開き

「おんぱく劇場」のスタートです

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何をするにも最初は「設定」を確認してから

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しっかりと、台詞を次々にこなしてゆきます

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この後に舞台で演じる役者さん2名の方も、

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「さあ、読み終わった・・・・」役者さん達の演技を確認しましょう。

認知症の母を持ったご主人は、介護の殆どを「実の息子」として当たっていたと思われますが、義母の臭いにも強烈な嫌悪感を持った妻とは別居しているが、その間に漂う空気は・・・?。

 

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消臭スプレーを掛けてもらい妻は自分の居に戻るが、ミネラルウォーター(?)を一人ラッパ飲みするご主人のこころ内は察するに・・・・。

 

 

本編の一部に参加しまた観賞された「おんぱく劇場」の役者さん達は、贅沢で貴重な体験を味わいました。

何しろ特異な体験なので、皆さん生々しい感想を持たれた様です。そして今少しその余韻の中に「身を置いたままにしたい、一寸去りがたい」そんな雰囲気を本丸内の出来事であるのに外堀の外にいてさえ感じられた程でした。

(はんだ むねお)