2018.06.18
No.62 五感で感じる瀬戸谷の石仏巡礼の旅 ~美しい石仏と共に瀬戸谷を味わいつくそう!~
藤枝市岡出山にある創業160年を迎えた「佐野石材」のプログラム〝石仏巡礼の旅〟。レポートするのは5/10に行なわれた稲葉・瀬戸谷地区の回。
朝9時。案内人を務める佐野石材の佐野さんの挨拶後、さっそ用意してくださったバスに乗り(このように参加者さんを車に乗せるため特別な許可をとってくださっているそう)、瀬戸谷方面へと向かいます。バスの中では、集合時に受け取った佐野さん手作りの資料についての説明がありました。この資料は、これから行く稲葉・瀬戸谷地区の石仏の場所や情報が細かく書かれていて、石仏好きにはたまらない。
さっそくこの日1つめとなる市ノ瀬の「薬師堂」を見学。佐野さんの詳しい解説を聞きながら、メモを取る人、熱心に石仏を眺める人など、ここに集まったみなさんがどれだけ石仏に魅了されているかを実感しました。
この先は、写真とともにレポートをどうぞ。
↑最初の「薬師堂」には山道を徒歩で向かいます。薬師堂脇野仏群には庚申塔や五輪塔も!そして、山の上から見えたのどかな景色
↑「まず手を合わせてから写真を撮るようにしましょう」という佐野さんのアドバイスで、手を合わせてから撮影をします。
↑こちらは線彫り地蔵尊。珍しいそう
↑道標
↑馬頭観音2体。前のめりになっているのがわかりますか?「前のめりなのは、早く救いに行きたいのではないか」とは佐野さん
↑川除地蔵尊。「洪水などの被害を受けないように」という願いがこめられています。このお地蔵さんはコケが生えています。「コケは見栄えがいいんですけど、石のもちを悪くするんですよ」と。さすが石屋さん
↑坂を登った先には輪光庵。現在は無住。敷地内の草むらをかき分けると輪光庵石仏群があり、如意輪観音や地蔵尊などがならびます。庚申塔は300年ほど前のものだそう
↑このガードレールの向こうに石仏がありました。「どうしてここの石仏を見つけられたんですか?」という場所多々です
↑こちらは馬が吐いた息の中に観音様がいらっしゃる珍しい像。みなさん興味津々
↑瀬戸王八幡菩薩堂には瀬戸王菩薩文字碑や地蔵尊立像などが祀られていました。道中ではグレープフルーツを収穫している農家さんが参加者のみなさんにグレープフルーツをひとつずつくださいました
↑藤の瀬会館で「びくの会」のみなさんによる瀬戸谷にまつわる朗読劇を聴かせていただきました
↑せとやっこの釜飯。こんにゃくやせとやコロッケも何もかもおいしかったです。昼食時、隣に座った参加者さんは「佐野さんのプログラムは、お昼も楽しみで毎回参加してるんですよ!」と言っていたほど
↑本郷の如意輪観音&無縫塔群
↑本郷の如意輪観音&無縫塔群と同じ敷地に祀られていた観音様とお地蔵様
↑立派な馬頭観音。見えづらいかもしれませんが「若菜」と書かれているのは馬の名前だそうです
↑助宗野仏群
↑楽しそうな参加者さん
↑次の石仏に向かう途中にかわいいヤギがいました
↑ヤギの先には寺島野仏群
↑弘法淵。弘法大師が全国行脚のおり、現在の音羽町辺りで水を求めたところ。大師像が祀られています
プログラムの途中で参加者さんとお話をしましたが、もともと仏像めぐりが好きな方、石仏が好きでこのプログラムを心待ちにしていて、「本当に楽しい!」と何度も口にしていた方、また石仏をめぐりながらウォーキングができるのでそれも楽しみにしている方など、それぞれの楽しみ方で石仏巡りをしていたようです。
私は石仏に詳しくて参加したわけではないのですが、佐野さんの説明を聞いたら石仏に興味を持ち始め、中里にある「馬頭観音群」の中の馬が吐いた息の中に観音様がいらっしゃるという珍しい像や、石仏が前のめりである理由という佐野さんの説明に感心したりしていました。
この〝瀬戸谷の石仏巡礼の旅 〟は第2回目が5月26日に開催されます。じゃっかん席がありますので、気になるかたはぜひお申込みください。石仏の見方なども詳しく説明してくださいますよ。「見方を知ると楽しくなる」とは佐野さん談。
ちなみに、もうひとつ佐野さんの言葉で、「石仏を案内してて雨が降ったことがないんです」とおっしゃっていたとおり、この日は快晴でした。きっと5月26日も雨は降らないと思うので、天気はご心配なく!(やまだ)